実家じまいの罠!相続放棄ができなくなるリスクと業者選びの鉄則
こんにちは!
相続業務に特化した、狛江の行政書士の土橋(つちはし)です。
ご両親が亡くなり、子どもたちはすでにそれぞれの家庭を持っている場合
「誰も住む予定のない実家をどうしようか……」という問題に直面します。
売却するにせよ、まずは家の中の整理・片付け、いわゆる「実家じまい(遺品整理)」から取り掛かる方がほとんどだと思います。
しかし、この実家じまい、実は相続において取り返しのつかない大失敗を引き起こす可能性が潜んでいます。
精神的にも辛い時期だとは思いますが、相続でさらに辛い思いをしないためにも、実家じまいに着手する前に絶対に知っておくべき注意点を解説します。
【最大の罠】実家を片付けると「相続放棄」ができなくなる!?
実家じまいにおける最大の注意点、それは「相続放棄ができなくなるリスク」です。
親に多額の借金があったり、不動産をトータルで見て相続したくない理由がある場合、「相続放棄」を検討することになります。 しかし、相続放棄の手続きが完了する前に、勝手に実家の遺品を処分したり、売却したりすると、法律上「相続財産を処分した」と判断され、単純承認とみなされる可能性があります。
参考:【狛江の相続】3ヶ月以内に!相続放棄の手続きの流れと4つのステップ
こうなってしまうと、後から借金が発覚しても相続放棄が認められず、すべてを背負うことになりかねません。
よって、相続放棄をする可能性が少しでもある場合は、少なくとも遺品の処分・売却には手をつけない方が安全です。手を付けるにしても換気や最低限の防犯など、建物を維持するための保存行為にとどめましょう。
なお、電気や水道についても、すぐに解約せず一旦そのままにしておく方が実務上は安心です。
いざ後から財産調査や片付けに入る際、夜に電気がつかなかったり、ホコリまみれになっても手が洗えなかったりと、作業に大きな支障が出ます。インフラは一旦そのままにしておきましょう。
遺族間での「温度差」が争族を生む
遺族が複数いる場合、「早く片付けてスッキリしたい」と思う方もいれば、「まだ心の整理がついていないから、そのままにしておきたい」という方もいます。
物理的な実家じまいを急ぐあまり、他の相続人の心情を無視して勝手に進めてしまうと、取り返しのつかない親族トラブル(争族)に発展しかねません。
四十九日など、相続人全員が顔を合わせるタイミングで、相続放棄のリスクも共有した上で「いつから片付けを始めるか」を話し合うのが無難です。
遺品整理業者に外注する場合の「3つの注意点」
実家じまいは、想像以上に体力と気力を消耗します。
そのため、プロの遺品整理業者に外注するケースも多いでしょう。 しかし、ここでも注意が必要です。
① 必ず「相見積もり」を取る
どの業界にも言えることですが、足元を見て法外な料金を請求したり、作業後に高額な追加料金を請求してくる悪徳業者は一部存在します。 相続時はやることが多く、「面倒だから最初の1社で決めてしまおう」と思いがちですが、必ず複数業者から見積もりを取りましょう。
また、最安値が最善とも限りません。Googleマップの口コミなどで、実際の評判を確認してください。
② 作業前に「全室の動画・写真」を撮っておく
作業が終わった後に、「ここも片付けてもらうはずだった」「あの荷物がなくなっている」といった言った・言わないのトラブルを防ぐため、事前の現状をスマホで動画や写真に残して保管しておきましょう。
③ 「貴重品」は事前に自分たちで確保する
業者を入れる前に、現金、銀行の通帳、貴金属、骨董品などの「財産調査に必要なもの」は必ず自分たちで探し出し、手元に確保してください。
また、比較的新しい家電など、メルカリやリサイクルショップで売れそうなものは、相続放棄の可能性がある段階では売却せず、まずは保管・記録にとどめてください。売却すると相続放棄が否定される可能性が高くなります。
まとめ
親が長年住んでいた実家を片付けるのは、言葉では言い表せない悲しさや寂しさを伴うものです。 私たちとしても、そのお気持ちに寄り添いたいという思いは強くあります。
しかし、タイミング的に「相続」という厳格な法律のルールが重なるため、心を鬼にして今回記事に書いた内容をお伝えしています。
特に「相続放棄」を少しでも検討している場合は、財産調査が終わるまで「実家をあえて放置する」ことが、身を守るための積極的な選択肢です。
「実家じまいを始めたいが、相続放棄の判断がつかない」
「財産調査のやり方が分からない」
そんな実家じまいと相続のお悩みは、ぜひ狛江相続相談センターへお気軽にご相談ください。面倒な財産調査から遺産分割協議書の作成まで、必要に応じて提携弁護士とも連携しながらサポートいたします。
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