亡くなった家族の生命保険がわからない?生命保険契約照会制度とは

こんにちは!
相続業務に特化している、狛江の行政書士・土橋(つちはし)です。
ご家族が亡くなられたあと、相続手続を進める中で「生命保険に入っていたかもしれないけれど、保険証券が見つからない」というご相談をいただくことがあります。
生命保険には、相続税の計算において一定の「非課税枠」が設けられています。そうしたメリットもあり、まとまった財産がある方でも、節税やご家族への思いから生命保険をご契約されているケースは少なくありません。
故人がどの生命保険に加入しているかをご遺族にしっかり伝えていれば問題ありませんが、中には「誰にも伝えずに、実は保険に加入していた」ということもあります。また、親御様が認知症になってしまい、契約内容の確認が取れなくなってしまった……というご相談もよくお受けします。
手元に保険証券が見当たらない場合、ご遺族はどのようにして「故人がどの生命保険に加入していたか」を調べることができるのでしょうか?
実は、一括で調査できる便利な制度があります! 今回は、その調べ方について詳しく解説します。
一括で調査可能!「生命保険契約照会制度」とは
相続の場面では、保険の有無がわからないままだと、遺産整理や税申告の見通しも立てにくくなってしまいます。
そんなときに利用できるのが「生命保険契約照会制度」です
「生命保険契約照会制度」とは、一般社団法人生命保険協会が運営している制度です。 この制度を利用すると、生命保険協会に加盟している生命保険会社に対して、一括で契約の有無を調査することができます。
【制度を使える主なシーン】
・ご家族が亡くなり、生命保険の契約の有無が分からないとき
・ご親族が認知症などで判断能力を失ってしまったとき
照会の対象になるのは、対象者が「契約者」または「被保険者」になっている個人保険契約のうち、照会時点で有効に継続しているものです。なお、死亡時の照会においては、死亡日から少なくとも「過去3年間」まではさかのぼって調査されます。
※注意点
すでに解約済みのものや、生命保険金が支払われ終わっているものは照会の対象外です。同様に、財形保険や据え置き中の保険金なども対象外となります。
誰がこの制度を利用できるのか?
この生命保険契約照会制度を利用できるのは、原則として次の方々に限られています。
・法定相続人 ・法定相続人の法定代理人(成年後見人、親権者など)
・法定相続人の任意代理人(弁護士、司法書士、行政書士など)
・遺言執行者とその任意代理人
※相続財産清算人、税理士、破産管財人などは制度の対象外となりますのでご注意ください。
利用方法
ご自身で手続をされる場合は、生命保険協会のウェブサイトからオンラインで利用申請が可能です。
【一般社団法人生命保険協会:生命保険契約照会制度】 https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/
利用には利用料と必要書類のアップロードが必要になります。こちらから必要事項を入力し、契約の有無をご調査ください。
またあくまでも分かることは契約の有無だけです。契約内容等は保険会社に直接問い合わせる必要があることも注意が必要です。
参考:亡くなった家族の生命保険はどう探す?受取手続と相続の非課税枠
まとめと注意点
今回は、生命保険の契約の有無を調べたい時に役立つ「生命保険契約照会制度」について解説しました。 生命保険協会に加盟している生命保険会社に対し、一括で契約の有無を照会できる、非常に便利な制度です。
ただし、最後に重要な注意点が2つあります。
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すべての保険がわかるわけではない
生命保険協会に加盟していない保険会社の保険や、制度上の対象外契約は照会できません。たとえば、財形保険・財形年金保険、支払開始後の年金保険、保険金等が据置きとなっている保険は対象外です。
またこの制度の調査対象は「個人保険契約」です。そのため、勤務先を通じた保険などは、この制度だけでは把握できない場合があります。会社の福利厚生窓口への確認や、故人宛ての郵便物の確認も有効です。
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請求には「3年」の時効がある
保険金の請求時効は3年と定められています。起算日は「権利を行使できる時」からです。時効にかかってしまわないよう、できるだけ早めに調査や請求の手続を進めることが大切です。
相続の手続は、戸籍の収集や各種名義変更など、想像以上にやることが多いものです。生命保険の確認も、そのひとつとして早めに動いておくと安心です。ご自身で進めるのが難しい場合は、専門家に相談する方法もあります。
弊所でも、生命保険契約照会制度の代理申請を含め、相続手続全般のご相談を承っております。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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