050-5810-5918
受付時間 9:00 〜 18:00(土日祝休)

相続時の残高と入金額が違う?揉めない分け方

こんにちは!

相続業務に特化した、狛江の行政書士の土橋(つちはし)です。

今回は「相続開始時点の残高」と「実際に遺産を分配する時点の残高」に生じる差額の取り扱いについて解説します。

相続税の対象となる財産は、一般的に「故人が亡くなった日(相続開始日)の残高」で計算されます。 しかし、実際に葬儀を終え、遺産分割協議を行い、いざ遺産を分けようとすると、時間が経過しているため「故人が亡くなった時の残高」と「実際に分ける時の残高」が一致しなくなるケースがよくあります

例えば、固定資産税の支払いやクレジットカードの未払い引き落としがあれば預金残高は減少しますし、逆にアパートなど不動産からの家賃収入が振り込まれれば残高は増加します。

この「死亡後に減少・増加した分の差額」は、一体誰が負担し、誰が取得するのでしょうか?

後々のトラブルを防ぐための、差額の取り扱いと実務上の解決方法についてまとめました。

死亡後の差額は誰のもの?収入と費用の考え方

実は、死亡後に生じた差額の分け方については、民法の考え方がベースにあります。

相続開始後から遺産分割協議が整うまでに発生した家賃収入などは、原則として各相続人が法定相続分に応じて取得するという考え方があります。
一方で、固定資産税や管理費、葬儀費用などの支出については、その性質や相続人間の合意によって整理が必要になります。

しかし実務上は「相続人全員の同意を得れば、誰か特定の方が引き継いでも(自由に分けても)問題ありません」。

なぜ、わざわざこのような記事を書いているのかと言うと、実務上この部分を曖昧にしたまま進めてしまい、
あとから揉めるケースが非常に多いからです。


「相続税の申告書に書いている金額と、実際に振り込まれる金額が違うのはなぜ?」

「誰かが勝手に預金を使ったんじゃないの?」

といったように、親族間トラブル(争族)の大きな火種となることが非常に多いからです。

書面上(税務上)はあくまで「相続開始日における財産額」で計算しますが、その後の収入や費用の取り扱いは、相続人全員が合意していれば、実務上は柔軟に決めることができます。

そのため、遺産分割協議を行う際には「相続開始後に生じた収入や費用はどのように精算し、誰が引き継ぐのか」を明確にしておきましょう。 (例えば、「代表して税理士とやり取りしてくれた長男に、増えた分の家賃収入を手間賃として受け取ってもらう」といった取り決めも相続人全員の合意があれば有効です。)

お金の流れを明確にする「代表口座」の活用

とはいえ、相続開始後に増加・減少した金額がいくらになったのかを明確にしておかなければ、他の相続人に説明ができず、後々の不信感に繋がります。

よって、誰が見ても分かりやすいシンプルな管理方法が望ましいです。

実務でよく行われるのが「相続人の代表口座を1つ設けること」です。

  1. 故人の解約した預金を、一旦すべて代表者の口座(または相続専用に新しく作った口座)に集約する

  2. そこから、未払い金や経費(固定資産税や専門家への報酬など)を支払う

  3. 最終的に残った金額を、遺産分割協議で決めた割合通りに各相続人へ振り込む

このような手順を踏めば、通帳の履歴がそのまま「経費の計算書」代わりになり、非常に透明性が高くなります。 (※もし相続人同士で不信感があり、代表者にお金を預けることに不安がある場合には、税理士・弁護士などの専門家に管理方法を相談するケースもあります。)

いずれにせよ、「差額をどう精算するか」「どの口座で管理するか」といったやり方は、遺産分割協議書に必ず明記しておきましょう。

銀行口座の解約手続き全体の流れはこちらをご覧ください。
参考:銀行口座の相続手続き|凍結後の流れと必要書類を3パターンで解説

葬儀代の支払いはどうなる?

死亡後の費用の代表例として、「葬儀代」があります。

葬儀代金は、故人の遺産の中から支払うことも珍しくありません。理由の1つとしては、相続税を計算する際に、財産額からマイナス(債務控除)にすることが出来るからです。

では、その葬儀費用はどのように負担するのがスムーズでしょうか?

法律上の原則(判例)では「葬儀代は喪主が負担する」とされることが多いですが、「必ず喪主が全額負担しなければならない」というものではありません。実務上は、相続人全員で合意したうえで、遺産から支払い、最終的に各相続人の取得割合に応じて負担する形を取ることも多くあります。
たとえば、預金を3分の1ずつ相続するのであれば、葬儀費用も3分の1ずつ負担する、という整理です。

まとめ

今回は、相続開始時の残高と分配時の残高に「差額」がある場合の取り扱いについて解説しました。

基本的には、相続人全員の同意があれば、自由に分け方を決めていただいて構いません。 ただ、「いくら増加し、いくら減少したか」が誰の目にも分かるように、代表口座を活用して預金の保管・精算方法を明確にし、その旨を遺産分割協議書に記載しておきましょう。これが後々のトラブル(言った・言わないの揉め事)を防ぐ最大の防御策になります。

コンテンツ内では、相続財産から控除可能なものとして「葬儀代」を挙げました。ただし、控除できる範囲には決まりがあるため、相続税申告が関係する場合は税理士に確認すると安心です。他にも控除可能な債務や費用は存在します。適宜、専門家にご相談の上、損をしないように手続きを進めてください。

遺産分割協議書の書き方や、預金解約の手続きなどでご不明な点・ご不安な点がございましたら、狛江の当事務所までお気軽にご連絡ください。

相続のご相談はこちら

初回相談無料です。お気軽にお問い合わせください。

    ※恐れ入りますが、営業や勧誘を目的とした連絡はご遠慮下さい






    BLOG

    ブログ

    PAGE TOP
    error: Content is protected !!