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故人の預金口座が分からない!マイナンバーを使った一括照会制度

こんにちは!
相続に特化した狛江の行政書士・土橋(つちはし)です。

相続手続きでは、まず「財産調査」が欠かせません。
中でも多くの方が気にされるのが、故人の預貯金口座がどこにあるのか分からないという問題です。

通帳やキャッシュカードが見つかればある程度は把握できますが、

「他にも口座があるのではないか」
「昔使っていた銀行を思い出せない」
「家族も口座のことを詳しく知らない」

といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、相続のご相談でも、

「どこまで調べればいいのか分からない」

「見落としている口座があったらどうしよう」

というお声をいただくことがあります。

そこで今回は、故人の預貯金口座を調べる手がかりとなる
「預貯金口座の照会制度」について解説します。

故人の銀行口座はどうやって調べる?

これまでは、

・自宅に届く郵便物
・通帳やキャッシュカード
・メールやアプリの履歴
・財布の中のキャッシュカード

などから、一つずつ金融機関を特定して調べる方法が一般的でした。

現在でも、このような地道な確認作業はとても大切です。

ただ、それに加えて条件に合えば利用できる照会制度も整備されてきています

預貯金口座の照会制度とは?

この制度はマイナンバー(個人番号)と紐付けされた預貯金口座について一定の条件のもと照会できる仕組みです。

相続人などが必要書類を用意して申請を行うことで、預金保険機構を通じて照会され、結果が通知されます。

 

「全国の銀行口座をまとめて調べられるなら、とても便利そう!」

 

と思われるかもしれません。

ただしこの制度はすべての口座を自動的に見つけてくれるものではありません。

利用する前に、いくつか大切な注意点を知っておく必要があります。

■ この制度で分かること・分からないこと

まず押さえておきたいのは、この制度で分かる範囲です。

分かること

・どの金融機関に口座があるか
・口座の有無

分からないこと

・預金残高
・入出金履歴
・具体的な口座番号の詳細情報

つまり、この制度は、
「口座の存在を探すための手がかり」
として使うものです。

相続財産の内容を正確に把握するためには判明した金融機関ごとに、別途取得が必要です。

・残高証明書
・取引明細

 

 利用にあたっての注意点

便利な制度ではありますが、利用する際には注意点もあります。

① マイナンバーと紐付けられた口座のみ対象

この制度で照会できるのは、マイナンバーの登録がされている預貯金口座です。

そのため、

・古くから使っている口座
・マイナンバー未登録の口座
・登録手続きがされていない金融機関の口座

については、照会しても判明しない可能性があります。

「制度を使えばすべて分かる」と考えるのではなく、あくまで調査方法の一つとして考えておくとよいでしょう。

② 照会後の手続きに影響が出る可能性がある

照会を行うことで、金融機関が相続の発生を把握し、その後の手続きに影響が出る可能性があります。

具体的には、預金口座の取扱いに制限がかかることもあります。

生活費や公共料金の引き落としなどが関係する場合は、照会のタイミングにも注意が必要です。

③ 制度だけで全ての口座が分かるわけではない

この制度は、あくまで補助的な制度です。

実務上は、

・郵便物を確認する
・通帳やカードを探す
・スマートフォンやメールの履歴を確認する
・過去の取引履歴から別口座への送金を確認する

といった従来の方法と組み合わせて調査を進めることが大切です。

■手続きの流れと費用の目安

一般的な流れは、次のとおりです。

① 必要書類の収集
② 照会申請
③ 結果通知

必要書類としては、

・被相続人の死亡が確認できる戸籍
・申請者が相続人であることを証明する戸籍
・本人確認書類

などが求められます。

また、この記事の執筆時点では、相続時口座照会手数料は1件5,060円(税込)とされています。申請から結果通知までは一定の日数がかかります。制度内容や手数料、必要書類は変更される可能性があるため、申請前には最新情報を確認しておくと安心です。

 実務的には、まだ効果が限定的な場合も

この制度は比較的新しい仕組みです。
そのため、現時点ではすべての預貯金口座にマイナンバーが紐付いているわけではありません。

特に、昔から使っている口座や、長い間動きのない口座については、照会しても見つからない可能性があり実務的には、現時点での効果はまだ限定的なケースもあると感じています。

ただ、今後マイナンバーの紐付けが進んでいけば、相続手続きにおける財産調査の負担を軽くしてくれる制度になるかもしれません。

 まとめ

今回は、故人の預貯金口座を調べる方法の一つとして、預貯金口座の照会制度について解説しました。

この制度は口座の存在を探す手がかりになります。ただし、すべての口座が分かるわけではなく残高や取引履歴は別途確認が必要です。

口座が判明した後の解約・払戻しの流れは、こちらの記事もあわせてご確認ください。
参考:銀行口座の相続手続き|凍結後の流れと必要書類を3パターンで解説

 

ネット銀行を利用していた可能性がある場合は、こちらの探し方もご参考ください。
参考:故人のネット銀行が分からない!相続での探し方とパスワード問題

 

相続の財産調査では、制度だけに頼るのではなく、郵便物や通帳、キャッシュカード、過去の入出金履歴などもあわせて確認していく必要があります。

「口座が見つからない」
「どこまで調べればよいのか分からない」
「調査後の相続手続きまでまとめて相談したい」

といった段階でも問題ありません。

相続手続きにお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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